プリティーリズム ディアマイフューチャー観賞会・歓談会レポート

プリティーリズム ディアマイフューチャー観賞会・歓談会のレポートをnoteにのせました。

プリティーリズム ディアマイフューチャー観賞会・歓談会レポート
https://note.mu/eifonen/n/n9cb2f1599b32


興味のある方はご一読下さい!

M3 2016秋 ロレックスレコーズお品書き [2016/10/30 サ37a]

私eifonenは、M3 2016秋に"ロレックスレコーズ(eifonen)"として参加致します。

M3 2016秋 2016年10月30日(日)11:00〜15:30
東京流通センター 第二展示場 2F サ37a



新作は、以下の4枚になります。

1.Miku and Eifonen / 11:Electric [RRX043]

Hatsune Miku / Experimental / Ambient / Drone / Noise

初音ミクさんとデュエット形式の、呪詛系ユニットの11枚目作品。
ややエレクトリック、ノイズ寄りの曲調です


2.GNU BOYS / GNU Live [RRX041]

Noise / Industrial / Experimental

eifonenとnoto bautenさんのコラボーレーション、エクスペリメンタルユニットのライブ音源。
インダストリアル寄りな曲調になっています。スロッビング・グリッスルとかが
好きな方におすすめです。

↓にて試聴・購入できます!
https://rorexrecords.bandcamp.com/album/gnu-live-rrx041


(参考動画)


3.Minna Taiyo / Extremely Raw [RRX040]

Drone Doom / Experimental

ヘヴィドローン/ドローンドゥーム2人組の2ndアルバムです。
ひたすらにクソ重いですよ!


4.We即Rap / We即Rap [RRX038]

Rap / Hip Hop

ロレックスレコーズ所属のラップグループ4人組の1st音源です!
ラップです!

↓にて試聴・購入できます。
http://rorexrecords.bandcamp.com/album/we-rap-rrx038


(参考動画)



その他、コミックマーケット90初出音源もまだ在庫ございます!


5.Miku and Eifonen / Ten: Hatsune Mi KTL [RRX039]

Hatsune Miku / Experimental / Ambient / Drone / Noise

初音ミクさんとeifonenの呪詛的デュエットユニット10作目です。
KTL的サウンドを目指しました。


6.Hymne / Aether [RRX035]

Ambient / Drone

ギター+ボーカルの2人組、アンビエントユニットの1stアルバム。
ぐいだ君の弾くギターはとにかく荘厳です。


7. Minna Taiyo / Minna Taiyo [RRX036]

Drone Doom / Experimental

ヘヴィドローン/ドローンドゥーム2人組の1stアルバムです。
これもクソ重いですよ!


その他、既出作在庫ございます!オススメはドゥーム・ノーウェイブデュオA Ge Guidaの1stデモです!
これまた重いですよ〜!


以上、宜しくお願い申し上げます!

【プリティーリズム オーロラドリーム】二次創作シナリオ本「富樫かりな 〜煌めきの路を辿って〜」 公開しました

昨年同人誌にて頒布した二次創作シナリオ本「富樫かりな 〜煌めきの路を辿って〜」本文を
noteにて公開しました。

富樫かりなの登場シーンでの言動や、作品内での設定、菱田正和監督のツイッターでの発言などから、富樫かりなの半生をシナリオの形でくくり出してみようと試みましたものです(私的妄想を大いに盛り足しつつ)。

興味がある方は読んでみて下さい!


プリティーリズム オーロラドリーム】 富樫かりな 〜煌めきの路を辿って〜
(前編:阿世知今日子に憧れて)
https://note.mu/eifonen/n/n74bf6adb2c47


プリティーリズム オーロラドリーム】富樫かりな 〜煌めきの路を辿って〜
(後編:女王の孤独な戦い)
https://note.mu/eifonen/n/n984cc9dd4900



また以下の文章も参考に、楽しんで頂けると幸いです。

プリティーリズム オーロラドリーム 富樫かりな論
http://d.hatena.ne.jp/eifonen/20160313/1457879399

プリティーリズム・オーロラドリーム/ディアマイフューチャー推定年表

プリティーリズム・オーロラドリーム/ディアマイフューチャーの出来事を年表形式で表したものです。
本編の出来事や監督のツイッターでの発言を元に推定で作成しています。
僕の同人誌(富樫かりなシナリオ+考察本)にふろくで付けていたのですが、
人によっては渡すのを忘れてしまっていたりしたので、ここに置いておきます。

(追記:何か圧縮されて文字が潰れちゃうので、オリジナルの画像を下においておきます)
https://pbs.twimg.com/media/CNbJQQtVAAA_m0O.jpg:orig

M3 2016春 お品書き [2016/4/24 い02b]

私eifonenは、M3 2016春に"ロレックスレコーズ(eifonen)"として参加致します。

M3 2016春 2016年4月24日(日)11:00〜15:30
東京流通センター 第二展示場 1F い02b

加えて、今回はお隣のnoto bautenさんと合同参加致します!!


新作は、以下の7枚+おまけ1枚になります。
たまたま色々やっていたプロジェクトの音源完成が重なり、えらい作品数になってしまいました。
ツイッターでは説明が長くなるので、このブログにて紹介いたします。



1.GNU BOYS / GNU BOYS [RRX018]

Noise / psychedelic / Funk / Experimental

eifonenとnoto bautenさんのコラボーレーション、エクスペリメンタルユニットの1st音源。



2.Miku and Eifonen / Eight: Small Songs [RRX016]

Hatsune Miku / Voice / Ambient / Drone / Black Metal / Noise

初音ミクさんとデュエット形式の、呪詛系ユニットの8枚目作品。
この作品では、3分程度のコンパクトな曲を集めました。



3.Miku and Eifonen / Nine: Basic Instruction

Hatsune Miku / Voice / Ambient / Drone / Black Metal / Noise

同じく初音ミクさんとデュエット形式の、呪詛系ユニットの9枚目作品。
この作品では、Miku and Eifonenにおけるベーシックな曲調のものを収録しています。



4.Mori / Mori [RRX011]

Acoustic / Ambient / Pop

ベース+ボーカルの2人組、ポップユニットの1st作品。
癒し系を目指しています!



5.Bufoos / Bufoo! [RRX013]

vocal and bongo / tribal / scum / pop

ボンゴ+ボーカルの2人組、トライバルパンクユニットの1st作品。
レディオヘッドのカバーなんかもやっております!



6.Hymne / Aether CDR [RRX017]

Ambient / Drone

ギター+ボーカルの2人組、アンビエントユニットの2nd作品。
ぐいだ君の弾くギターはとにかく荘厳です。



7. A Ge Guida / Recurring Demos [RRX019]

Doom / No Wave / Junk

ギター+ドラムの2人組、破滅的ドゥーム/ノーウェイブバンド。
1stデモ音源。かっこいいですよ。



更に上のいずれかの商品を買うと、おまけで下のCDRがついてきます。


8. Don'tLookBackInAnger / Broken Amplifier [RRX015]

Noise / Pop Songs / Experimental

eifonen他による、音楽性不定の実験的音楽ユニット。
今回は壊れたアンプから音を出し、それに合わせて歌っています。

Broken Amplifier [RRX015] | rorex records (eifonen)




以上、宜しくお願い申し上げます。

「坪田文脚本」私的5選

※この文章について。
 この文章は、MMM37様主催のプリティーリズム合同誌「PrismCube」(2014年)における私eifonenの投稿を再編集したものであり、今回ここにて公開するにあたりMMM37様に許可を得ております。


■前書き
脚本家の坪田文さんは、「プリティーリズム・オーロラドリーム」「プリティーリズム・ディアマイフューチャー」「プリティーリズム・レインボーライブ」とプリティーリズム3作品すべてに脚本もしくはシリーズ構成として参加し、ストーリーの根幹を支え、素晴らしいお話を描き続けてきました。今回私は、坪田文さんの脚本でこれは面白かったなーというお話を、勝手ながらピックアップしてみようと思います。
具体的に言えば、坪田さんの脚本で分かりやすく面白いところは、コメディ脚本の砕けぶり(本筋から大きく脱線してあらぬところへ着地する展開)と、比喩を活用した切れ味抜群な台詞回し、通称「つぼふみ節」(勝手に命名にあると思っています。詳しくは各項目にてお話しします。


■言い訳(飛ばして構いません)
アニメーションにおいては(アニメに限った話でもないとは思いますが)、おはなしというのは担当の脚本家一人で作るわけではなく、監督、シリーズ構成を始めとしたスタッフ一同でアイデアを出し、それを元に脚本家さんが膨らませ、まとめあげ形にしていくものだ…だと聞いております。さらに言えば、一度完成した脚本でも、コンテやアフレコの段階でセリフが添削されることもしばしばあるそうです。したがって、ある話が素晴らしかったからと言って過剰に脚本家を持ち上げたり(あるいは悪かったからと言って全て脚本家一人のせいにしてけなしたり)するのは間違っており、脚本家単体の功罪をファンからの一方的な目線でああだこうだ言うのは、容易ではないと思います。ひょっとしたら制作側としてもあまり望んでいないことなのかもしれません。しかしながら、シナリオは脚本家一人が考えたものではなかったとしても、やはり主としては脚本家が書き上げるものですから、展開や台詞の端々に脚本家のクセみたいなものは、やはり出ると思います。そういった部分を、ファンの一方的な目線ではあっても、掬い上げ愛でていきたいという欲求はどうしても止めることはできません。従って誤った解釈や偏見でもって全く的外れな事を言ってしまうかもしれませんが、今回私は坪田文さんの私的ベスト脚本5つを思い切って選び、エイヤと色々書いてしまいたいと思うのです。


■その1:プリティーリズム・オーロラドリーム30話「ドキドキハロウィンはときめきじゃナイト☆」
 色々素敵な回があって迷うのですが、まず私が個人的に好きなこの話を選びました。
町のハロウィンイベントに参加する為の準備をしつつ、みおん・ワタル、あいら・ショウ、りずむ・ヒビキ三組三様の淡い恋模様が描かれる、というコメディタッチの回です。
あいら・ショウとあいら父ヒロシのやりとり、お菓子を欲張るりずむ、オバケ嫌いなみおん様、コーリングスのショーなど見所が多く、坪田文さんのコメディ脚本らしい砕けた楽しさを見せつつ話は進んでいきます。がしかしこの回の白眉は何といっても、ドタバタを繰り広げた結果、あいら達が唐突にステージに出てしまう箇所かと思われます。
話の大筋を書き出してみると「元町ハロウィンに参加する為に色々準備する」→「ドタバタしていたら何故か用意されていたステージの上に出てしまう」→「プリズムショーで〆」となります。前半延々と準備していたのは一体何だったのか?と思わざるを得ませんね。この強引かつ大胆な展開が私にとって頗る痛快で、大好きな一本になっています。 
この、コメディ脚本においてあらぬ方向へ話が飛んでいく展開は、坪田文さんがたまに見せる必殺パターンの1つなのではないか、と勝手に思っています(後述)。


■その2:プリティーリズム・オーロラドリーム45話「光訪ねてブエノスアイレス
 世界各地を転戦し連戦連勝をしつつも何か物足りないものを感じていたみおんが、JUNさんの導きによりブエノスアイレスの伝説のスケートリンクに赴き、自分だけの「光」を探すというお話です。
 ここで取り上げたいのが、比喩を活用した「つぼふみ節」です。
 まず冒頭でみおんが「みおんも探しているの」「自分だけの光を」と呟く所で、みおんなりの新ジャンプ開発(成熟)を「自分だけの光を見つける」と例えています。更に「じゃあそのみおんだけの光とは結局何か」という所で、ダイヤモンドダストを比喩に用いています。
「冷たい氷の輝きと、暖かな陽の光。この2つがないとダイヤモンドダストは輝かない」
「クールなみおんも、あいらやりずむと一緒に居たいって思うみおんも、全部本当のみおん。陽の光があるから、ダイヤモンドダストは輝く。きっとこれがみおんらしさ、みおんの光…!」
 普段のクールなみおんと暖かなみおん、両方あることが尊い。これこそが高峰みおんオリジナルの光なのだ…ということを、陽の光と氷によって生まれるダイヤモンドダストを用いて、巧みに表現しています。この言い回しがこそが、多くの坪田文さん脚本を印象深いものにしている「つぼふみ節」であると、私は勝手に考えています。比喩表現そのものは多くの脚本家さんが用いるものではありますが、坪田文さんは幾多のシナリオのクライマックスにおいて、ひときわ美しく比喩表現を駆使していらっしゃると、私は思っています。


■その3:プリティーリズム・レインボーライブ25話「さよなら、べる」
 前24話「ひとりぼっちの女王」でのべるの壮絶な挫折を受け、レインボーライブ前半最大の盛り上がりを見せる劇的な名回です。
 この回は名セリフ名シーンのオンパレードではありますが、私が抜き出したいのは、プリズムショー中のおとは・わかなの台詞
「私はべるさんの気持ちを癒す、香りになりたい!」
「私はべるの悲しい涙を吹き飛ばす、風になる!」
です。今まで1クール分を使って描写してきたべるとおとは、べるとわかな、それぞれの関係性を、おとはの「香り」、わかなの「風」というモチーフを用いた比喩表現で、一言でもって見事に収斂させています。正に、前述した「つぼふみ節」炸裂!といった所でしょうか。3DCGショーの美麗さも相まって、私が深く感銘を受けた箇所です。


■その4:極上!!めちゃモテ委員長second collection 57話「モテアイテム!二人を結ぶリボンコーデですわっ」
 私は「プリティーリズムシリーズの中から5作選ぶ」とは一言も言っていません…!
 坪田文先生はプリティーリズム以外にも様々な作品に参加していらっしゃいますが、そのうちの1つに「極上!!めちゃモテ委員長」があり、今回はあえてそこからエピソードを選びました。それには理由がありまして、私が考える坪田文さん脚本の良さが垣間見えるからです。
めちゃモテ委員長をご存じない方の為にストーリー概要をご説明致しますと、女子のオシャレについて知り尽くしためちゃモテ委員長・北神未海が、悩み多きお年頃の女子達を可愛いモテ子にミラクルチェンジし問題を解決していく…という素敵なお話です。
二年間に渡った放映のうちの一つの話がこの坪田文先生担当の通称「リボン回」でして、他の各話と比較しても何とも異物感があって、強烈なのです。
遠距離恋愛中の女子・春井さんとその彼氏友也くんを扱ったお話です。まず、彼氏が春井さんの地味な髪留めゴムをゴミと間違える、という坪田文さんらしい砕けたギャグから話は始まります(通称ゴミゴム)。髪留めをゴミと間違えられてショックを受けた春井さんは、北神未海のライバルキャラの一人・美村魔子のアドバイスを受け、リボンをいくつも過剰に『身に付けた』コーデで彼にアプローチをかけますが、自分でつけたリボンにばかり気をとられすぎて、失敗してしまいます。
ここで北神未海が登場し、春井さんに対して優しく諭します。
「リボンは『付ける』ものではありません。『結ぶ』ものなんですわ。リボンには本来、結ぶという意味があります」
「春井さんは、大会がもうすぐある友也さんを少しでも気遣ったりしましたか?友也さんのことを考えずに、自分を飾り立てることばかりに気をとられていては、お二人の心を『結ぶ』リボンはほどけてしまいますわ」
 唐突に未海が物凄い事を言いだすのでギョッとしてしまいますが、キーアイテム・リボンに「二人を結ぶ思い遣りの心」という意味付けをし、リボンの使い方を間違える=彼に対する接し方を間違えるという巧みな比喩表現が使用されています。これは正に、プリティーリズムで何度も目の当たりにした「つぼふみ節」に他なりません。「つぼふみ節」は何もプリティーリズムに限ったものではなく、坪田文さんに生来備わった武器であることがこの箇所から理解できます。
 文字数が限られているため省略しますが、他にも素晴らしい箇所がいくつもあり、この通称「リボン回」は、めちゃモテ委員長2年分を通してみても、5本の指ぐらいに入るのではないかという傑作シナリオになっております。めちゃモテ委員長は一話完結のストーリーで鑑賞しやすいこともあり、仮に坪田文さんに関して全く知らなくても、これを見れば坪田文さん脚本の面白さの一端を簡潔に知ることが出来ます。逆にこのリボン回を見ずに坪田文さんを語ることは出来ない、と断言しても良いと思います。
めちゃモテ委員長視聴当時、私はアニメを見る際に脚本家の事など全く気にしていなかったのですが、このリボン回はあまりにインパクトがあったので「誰だこんな話を書いたのは」と脚本家の名前を確認し、それによって坪田文さんの名前を知るに至りました)


■その5:極上!!めちゃモテ委員長second collection 92話「美女と野獣!お嬢様とコワモテ番長の恋ですわっ」
再びめちゃモテ委員長です。この話は、先述した57話とは別方向で強烈です。
とある番長男が美しいお嬢様に恋をしてしまい、自分を変えてお嬢様に告白しようと未海を頼ってくる…という、いわば身分違いの恋の王道のような内容です。未海によるミラクルチェンジの支援を受けての最初のアプローチはあえなく失敗に終わり、番長は失意のどん底に落ちる、しかしながら、未海たちの叱咤激励により再起…とここまでは理解できる内容です。が、そこから番長が「マラソン大会に勝って優勝したら告白する!」と今までの話の流れと何の脈絡もない事を言いだしてから、話がおかしくなってきます。そしてマラソン大会からさらにもう一段脱線を経て、何故か番長とお嬢様は無事にハッピーエンドを迎えてしまいます。
途中からは作品のウリである未海のコーデと全く関係ない部分で話が進んでいき、混乱させられます。めちゃモテ委員長シリーズのパターンに慣れきった目で見ると尚更で「こんな無茶苦茶な話が許されていいのか!?」と狼狽すること受け合いです。
そしてこのハチャメチャな展開の方法は、先述したオーロラドリーム30話の、唐突にステージに出てショーをしてしまう箇所と似ているように感じます。コメディ展開における坪田文さんのお得意のパターンの1つと言ってもいいのかもしれません。
(ちなみに、映画「プリティーリズム・オールスターセレクション」の熱唱上映に来場なさっていた坪田文さんとほんの少しだけお話を致したことがあるのですが、先生本人の口から、「リボン回はとち狂っている」「番長回も凄い」とお墨付きを頂きました。従いましてやはり、坪田文さんの脚本に興味を惹かれた方は、「リボン回」「番長回」の2本は是非とも見た方がよろしいかと思われます)


■まとめ
 以上が、私が勝手に選んだ坪田文さん脚本5選となります。今回選ばれなかったプリティーリズム坪田文さん担当回の中にも、名作は沢山ございます(例えば、坪田文さんが「たまに振り返って視聴する」と仰ったディアマイフューチャー50話とレインボーライブ48話は勿論超絶名回です)。また5選中2本は、非プリティーリズムめちゃモテ委員長から選びました。プリティーリズム以外の作品から選出することで、坪田文さん脚本の特長をよりくっきりと浮き彫りにしたい、という狙いが多少ありました。
 繰り返しになりますが、(私の未熟な目で見る限りでの)坪田文さん脚本の特長と言うのは、コメディ脚本の砕けぶり(大胆な舞台転回)、ならびに、比喩を活用した「つぼふみ節」であると考えております。そういった点を意識して、今後坪田文さん脚本の映像媒体を視聴してみると、割と楽しいのではないかと思われます。
…余談ですが、今回はめちゃモテ委員長の、坪田文さん脚本のみをピックアップしましたが、それ以外の話においてもめちゃモテ委員長はオシャレや友情やラブをテーマとした楽しいエピソードが盛り沢山ですし、3DCGアニメとしても(ごく初期に目をつぶれば)視聴にたえうるものとなっております。
更についでに言えば、めちゃモテ委員長においては「女子はなぜオシャレをするのか」「『モテ』とは何か」という根本的な話題に対してもサジェスチョンが投げかけられています。男子はしばしばそれを理解し損なう事があるのですが、めちゃモテ委員長の主張する『モテ』とは男に媚びることではなく、自分に自信を持つためのものであり、言ってみればこれはセルフエスティームの問題なのです(邪推ですが、レインボーライブ29話のべる店長回におけるべるの「ファッションで一番大切なものは自信」というセリフは、めちゃモテ委員長における仕事からフィードバックされたものではないかと勝手に想像をしております)。
ごちゃごちゃと書いてしまいましたが、つまる所私が言いたいのはめちゃモテ委員長みんな見ようぜ!」という事です。

プリティーリズム オーロラドリーム 富樫かりな論

※この文章について
 以下の文章は、私eifonenが2015年9月に同人誌で頒布した富樫かりなシナリオ(エセ脚本)本「富樫かりな〜煌めきの路を辿って〜」のあとがき部分を抜粋したものであり、富樫かりなというキャラクターがどのようなものであったかを、私的妄想も交えて推察したものです。


◆富樫かりなの半生を妄想する
 オーロラドリームBDBOX解説において、菱田正和監督は富樫かりなについて以下のように述べています。

「ライバルに恵まれず、プリズムショー冬の時代を支え続けた孤高のクイーン富樫かりなが、みおんを後継者に指名しプリズムショーの未来を託す」

 富樫かりなの物語を簡潔に述べていると思われます。これだけでも十分ではありますが、以下の文章では、富樫かりなの物語を、彼女が活躍した時代背景を鑑みながらもう少し詳細に、推測も含めてではありますが述べていきたいと思います。
特筆すべきは、「阿世知今日子への恋とも呼べる一方的執着」「『冬の時代』の孤独な苦闘」「高峰みおんへのバトン渡し」だと思われます。

◆叶わぬ阿世知今日子への想い
 まず、阿世知今日子に対するかりなの想いについて書いていきます。
阿世知今日子に対するかりなの作品内描写は、以下のものがあげられます。

1.新人時代、ピュアフレッシュウェディングカップにて阿世知今日子に挑もうとしたものの、今日子は引退してしまった。
2.その後9年で5度のプリズムクイーンに輝いたものの「今でも、阿世知今日子の背中を追い続けている」発言
3.みおんに引退を告げ、ピュアフレッシュウェディングコーデを「私が阿世知さんから受け継いだストーン」発言(今日子の頭上にはハテナマーク!)。
4.今日子に結婚することを告げる「お先にウェディングドレス、着ちゃいますね」

 前の1〜3を見る限りで、かりなは今日子に対して、まず並々ならぬ執着を、一方的に持っていたことが分かります。そして、それに対して、今日子が全く取り合っていなかったことも伺えます。富樫かりなは、阿世知今日子に対して一方通行の想いを、新人時代から引退に至るまでずっと抱いていた、と言えると思います。
 また、ここからは妄想とこじつけですが、富樫かりなが40話で飛んだジャンプは「プラチナ・スパイラル」で、一方少女時代の阿世知今日子が48話で飛んだジャンプも「プラチナ・スパイラル」です。たまたまではあるとは思いますが、一致しています。富樫かりなのキメ技が「プラチナ・スパイラル」であると仮定するならば、「富樫かりなは阿世知今日子(のプラチナ・スパイラル)に憧れを抱き、プリズムスターを目指すようになった」という追加設定もでっち上げる事が出来、富樫かりなの阿世知今日子への一方通行の想いは、さらに強烈な、憧れや恋とも呼べるほどのものであったと考えることができます。
 仮にそれを前提とすると、前述の1〜3のかりなの今日子に対する言動はより感慨深いものになってきますし、4での今日子へ結婚を告げるシーンも、最後まで自分に振り向いてくれなかった今日子へのあてつけと、自分自身へ向けた、今日子に対する決別宣言だったと解釈することが出来ます。

◆上葉みあになり損ねた富樫かりな
 余談ですが、こう(半ば強引な)解釈をしていくと、富樫かりなが阿世知今日子に憧れプリズムスターへ至った道筋は、上葉みあが春音あいらのオーロラライジングに魅せられプリズムスターを目指した(みあ「春音あいらになりたかった」)というディアマイフューチャーの話と似ている、と言うことが出来ます。富樫かりなと上葉みあは、本来似たもの同志であった筈なのです(好きな相手に対してつい空意地を張ってしまう所も似てますね)。しかし、進んだ道すじは決定的に違いました。みあが温厚な春音あいらに優しく受け入れられ成長していったのに対し、阿世知今日子の眼中には、かりなはなかった。今日子はかりなを置いて引退してしまいます。ハシゴを外されたかりなは、他のライバルにも恵まれず、今日子への片思いを独り抱き続けたまま、選手人生を経ることになります。
 かりなにとっては残酷ですが、ライバルに恵まれるか否かは、運に大きく左右されると言った所なのでしょうか。

◆「冬の時代」と揶揄された現役時代
 富樫かりなは、「9年で5度のプリズムクイーンになった」と作中で言われており、これだけ聞くとレジェンド級の選手です。しかしながら一方で、作中(39話)において、あいら達新星プリズムスターたちが現れる前の世代、つまり富樫かりなが活躍していた時代が「冬の時代」とハッキリ述べられています。
これはどういう事かと言いますと、菱田監督は以前ツイッターで「この時代(あいら世代)まで富樫かりなの長き一強時代でした。かりなは国内最強ではありましたが世界的には全くと言っていい程通用せず、日本プリズム界は長い冬の時代に陥ります」と発言しております(http://togetter.com/li/272513)。富樫かりなはプリズムクイーンとして君臨していながら、海外では勝つことが出来ず、冬の時代などと揶揄されるようになっていたのです。富樫かりなの内心を察するに、かなりのつらみがあったのではないでしょうか?かりなは外野からの厳しい目にさらされながら、孤独に10年近くにわたって辛い戦いを続けた、と考えることができます。

◆富樫かりなのモデル、ラリー・ホームズ
 以前、監督はツイッターで「阿世知今日子と富樫かりなの関係性のモデルは、モハメド・アリとラリー・ホームズだった」と仰っていました(現在は削除)。
 モハメド・アリ程度ならボクシングに疎い僕でも知っていますが、ラリー・ホームズは初耳でした。申し訳ないながらもウィキペディアを引用しますと、
「下積み時代モハメド・アリのスパーリングパートナーを務めた」
モハメド・アリの引退後、マイク・タイソン台頭までの、1970年代末期から1980年代前半、いわゆる『ポスト・アリ』時代に最盛期を迎え、ヘビー級で長期政権を築いた」
「ホームズ自身の実力は折り紙付きで、防衛戦でも多くの好ファイトを見せたが、『アリのコピー』呼ばわりされたこと、加えて強力なライバルの不在から、人気は今一つであった」
とあります。この記載を見る限りでは、長期政権を築きながらもライバル不在で不遇の選手人生を歩んだ富樫かりなと、確かに通じる所があります。
また、以下のようなエピソードもあります。ホームズがアリのスパーリングパートナー時代にアリのパンチで顔面にアザを作った際、ホームズはトレーナーの治療を拒否し、こう言ったそうです。
「俺はこの顔で街を歩いてみたいんだ。アリのパンチでこうなっちまったってね!」
この発言から、ホームズはアリに対して強い憧れを抱いていたことが推察され、かりなの今日子に対する強烈な思いと、類似したものを感じ取れます。

◆高峰みおんへバトンを渡す
 阿世知今日子への想いを抱いたまま10年近く孤独に戦いつづけたかりなですが、高峰みおんという新星に出会います。
 高峰みおんに対する富樫かりなの言動(40話時点)をまとめると、次の通りです

1.高峰みおんが出場するニューイヤーカップに急遽参戦する。
2.勝利したみおんに、自らのピュアフレッシュウェディングのストーンを託す。自らは引退。

 どのようなキッカケかは分からないですが、富樫かりなは高峰みおんに光るものを感じ、「阿世知さんから貰ったバトンを渡す相手が見つかった」と判断したのではないでしょうか。みおんが出場するニューイヤーカップに急遽参戦、勝利したみおんにストーンを託し、同時に阿世知今日子への決別も宣言して、引退します。自らの10年に渡る孤独な闘いに、ようやくピリオドを打ったのです。

◆みおんびいき・かりな真骨頂
 そして引退後、富樫かりながどうなったかというと……。プリズムクイーンカップ50話でのみおんに対する、TV解説者かりなの言動は次の通りです。

1.プリズムクイーンカップ解説、高峰みおんがピュアフレッシュウェディングコーデを身に纏っているのを見てフフフと微笑む。
2.みおんの演技を見て、まだ得点が出ていないにも関わらず「新女王と呼ぶにふさわしい」「これからの女子プリズム界は彼女を中心に回ると言っても過言ではない」などと解説しはじめる。

完全にみおん贔屓です。阿世知今日子から高峰みおんに乗り換えただけなんじゃないか、と勘繰ってしまいますし、この変える事のできない、強烈な女子愛好ぶりこそが、富樫かりなというキャラクターの真骨頂なんだな……としみじみしてしまいます。

◆かりなの慧眼
 また余談ですが、今日子からバトンを受け取った(と勝手に思い込んだ)かりなが今度はみおんにバトンを渡したわけですが、最終的にみおんはプリティートップの社長になります。今日子の後を名実ともに継いだ訳で、かりなの判断は間違っていなかった事になります。

◆「太刀花」姓といったら……
 更に余談ですが、49話では、富樫かりなは結婚して姓が「太刀花」に変わった(TV放映時の字幕から文字も判明)ことが分かります。「太刀花」姓といえば、菱田正和監督作品「陰陽大戦記」。結婚したのは一体誰なのか、色々と想像の余地があって楽しい所です。
(追記2015/3/13:またKing Of Prismの登場人物にも、太刀花ユキノジョウという太刀花姓の登場人物が登場します。菱田監督にとって太刀花という名前にはどのようなこだわりがあるのか、考えてみたい所です)

◆まとめ
 以上ダラダラと語って来ましたが、まとめますと、

・阿世知今日子に憧れを抱きプリズムスターになるも、今日子にはフラれる。
・しかしながら今日子に対する想いを抱き続け、『冬の時代』と外野に言われながらも、10年に渡り孤独な戦いを続けた。
・最後は高峰みおんにバトンを渡し、今日子への決別宣言もして引退した(そしてみおんに乗り換えた)。

と言う事になるかと思われます。半ば僕の強引な解釈も含まれていますが、しかしながら富樫かりなが今日子に対して強い想いを抱いていたのではないか、という仮定を少しだけでも念頭に置いてオーロラドリーム40話を見ると、格段に面白くなりますので、お勧めします。


◆以下蛇足
 ここからは、私がシナリオ本を書く上で更に深読み的かつ強引な解釈を行った点について、蛇足的に記載をしておきます。マジに勝手な妄想です……。

◆プリズムクイーンとしてのかりなの決意
 オーロラドリーム50話、春音あいらに子供たちから声援が飛んだのを受け、かりなは次のように解説しています。

「春音選手は子供たちにとって、いえ、私達プリズムショーを愛するすべての人々にとって、夢の存在なんです」

 春音あいらの様子を見て「夢になっている」とかりなは的確に表現しています。つまり、プリズムクイーンの資格のある人間は、皆の夢になりうるということを、かりなは知っていた、という事になります。
 かりなはプリズムクイーンでした。であるとするならば、「プリズムクイーンは皆の夢でなければならない」ということを身をもって知っている人間であるというのは、在り得ない話ではないと思われます。
 かりなはライバル不在の中クイーンに君臨することで、「皆の夢になり続けなければならない」と言う決意を抱き、その意志が、10年孤独な戦いを続け最後みおんにバトンを渡すまでの、原動力の一つになったのではないか、と私は勝手に考えています。

◆かりなの苦闘・蓮城寺べるの行く先
 富樫かりなは、海外では全く勝つことができませんでした。その結果「冬の時代」と揶揄されることになります。プリズムクイーンである彼女に対する風当たりは、相当強かったのではないかと妄想できます。拙シナリオでは、海外で勝てない富樫かりなに対して世間やマスコミが厳しく当たる様を盛って入れ込みましたが、これは、レインボーライブで「挑戦する姿を皆に見せ続ける」と宣誓した蓮城寺べるに今後待ち構えている苦難であるとも言えます。べるはまだ、プリズムクイーンになった後の世界に足を踏み入れていませんが、かりなは正にそれに翻弄されていた可能性が十分にある訳です。そして、実力は至らないながらも、かりながその中を必死に戦い抜いたとするならば、そこにかりなの尊さを見出せるのではないか、と私は勝手に妄想を重ねているのです。